FC2ブログ

カイクリスチャンセン ダイニングチェア No.42のメンテナンス Part①

今回は、カイクリスチャンセン(Kai Kristiansen)デザイン、No.42について、
構造やメンテナンス方法などをご紹介したいと思います!


こちらが、No.42です。
3p1010155.jpg 3p1010169.jpg

北欧ビンテージダイニングチェアの中でも、非常に人気のあるチェアです。
それと同時に、修理のご依頼が比較的多いチェアでもあります。

大切なチェアを、より長く安心してご使用頂ける為に、
デザインを損なうことなく、構造面の補強などを行なっております。

そこで、通常のメンテナンスに加え、
よく壊れてしまう部分の構造や原因、その部分の修理や補強の方法などをご紹介します!


それではメンテナンスを開始します!

初めに、チェア全体のガタつきをチェックします。
買い付けを行ったビンテージのものは、基本的に接合部分のダボや接着剤が緩み、ガタつきがあります。

接着剤が効いている部分を無理に分解しようとすると、木部にヒビや割れが生じてしまうので、
1つ1つの接合部分の状態を確認した上で、分解可能かどうかの判断を行い、慎重に、できる限り分解します。

分解ができないと判断された部分は、隙間から接着剤を入れ込んで固定します。

IMG_1205.jpg

分解できる箇所が多ければ多いほど、
普通の状態では届かない部分まで鉋を使用できたりなど、
より細かい部分まで美しく仕上げを行うことができます。

分解できた箇所は、古い接着剤を綺麗に取り除いて組み上げます。
古い接着剤が残っていると、新しい接着剤が持つ本来の効き目を出せない為です。

IMG_1581.jpg


本体を組み上げたら、次は背もたれのチェックを行います。

No.42の背もたれは、前後に可動する仕様となっています。
食事や作業時は前に倒し、少しリラックスしたい時には後ろに倒したりと、
場面や座り方に合わせて背もたれが動いてくれるので、快適に座ることができます。

しかし、この可動部分が最も壊れやすい箇所でもあるのです。


主に壊れてしまう箇所1つ目は、木部のアームです。

可動式背もたれの仕組みは、背もたれから出る金属の棒(下記写真)を、
アームに開けられた大きめの穴に差し込み、その穴の中で前後に動くというものです。

IMG_1339.jpg IMG_1337.jpg

背もたれの繰り返しの可動やモタレ時の荷重は、こちらの金属の棒を木で受け止める(支える)形となり、
金属の方が硬い為、もちろん木は負けてしまいます。
少しずつ木は押し潰され、最終的に欠けや破損が起きてしまい、背もたれが外れてしまうこともあります。

上記のような破損が起こらないよう、アームや背もたれに当店独自の工夫や加工を行っております。
(実際に修理をご依頼のお客様には、詳しい内容を画像などにてご説明した上で修理しております。)

万が一アームが破損してしまった場合でも、修理可能です。

新しい材料の中から、できる限り木目の近い部分を選び抜き、
少し大きめに製材したものを、接着剤と、必要に応じて裏面(下)からのビスで固定します。
(現在ローズウッド材の入手が困難な為、素材がローズウッドの場合は、主に黒檀を使用しています。)

IMG_8079.jpg IMG_8077.jpg

その後、形の削り出しやビスの目隠し、さらに当店独自の加工も行い、破損の再発を防ぎます。
最後に塗装で色やツヤを合わせることで、より目立ちにくく仕上げます。


こちらが完成後の状態です。
12DSC09098.jpg 14DSC09102.jpg

*一つ前の塗装前写真とこちらの完成後の写真は、素材が違う別々のチェアです。


少し長くなりそうなので、Part①はここまでとさせて頂きます!

Part②では、
2つ目の主に壊れてしまう箇所に加え、その他の補強や座面張替えの拘りなどをご紹介したいと思います。

是非ご覧下さい。

こちらより、カイクリスチャンセンの過去に販売した商品や、メンテナンス後の状態などをご覧頂けます。
https://www.deco-boco.com/type/vintage/genre/designers-item/kai-kristiansen
スポンサーサイト



Comments 0

There are no comments yet.

Leave a reply

カイクリスチャンセン ダイニングチェア No.42のメンテナンス Part②
PREV
NEXT
Webe ユニットシェルフのメンテナンス